ゼーレが収集した遺物のなかで最も重要視されたものが「裏死海文書」とよばれる古文書だった。
これは既存のどの文明が用いたものとも一致しない文字で書かれ、読解には非常な困難を要するものだった。
しかもその内容は筋道が一貫しているとはいえ、地球各地に眠る超古代遺物や人類以外の知的生命に関する内容だったとも言われ、ゼーレとはいえ頭から信用できるものではなかったのである。
そのため裏死海文書はそのまま闇に葬られるかと思われたのだが・・・。
解読された文書のうち、真に重要な箇所についてはゼーレが隠匿したのだった。